2015.10.01更新
炎天や朝食抜きの検診日 |
池本美智子 |
仏間へと客を迎える盆の花 |
石内 螢子 |
微笑みて白衣の天使白芙蓉 |
石丸 定悦 |
亡き夫に感謝で暮らす盆の花 |
井上 節子 |
花木槿夫は優しくなりにけり |
岩田栄子 |
芙蓉咲く過ぐる月日の早きかな |
大木 八重子 |
リハビリの無き日の二人昼寝かな |
岡田 敬子 |
母の忌や日傘に人の集まりて |
加藤 美千枝 |
独りとは気楽なものよ紅芙蓉 |
齋藤さよ子 |
紅木槿あつという間に娘の背丈 |
高橋浩美 |
盆の花ちちとははに会えそうな |
堤 悦子 |
盆花を摘む子両手にしっかりと |
露木淑子 |
白木槿倹しい暮し恙無し |
永井えいこ |
仏間から今宵見上ぐる盆の月 |
中田久美子 |
仕事場の移る日決まる秋の風 |
日野美恵子 |
芙蓉咲く小径過ぎれば師の住い |
長野辰弘 |
花木槿男こゑする今宵の口 |
露木華風 |
投稿者: 露木接骨院
2015.10.01更新
枝のびる上へ上へと夏の夢 |
池本美智子 |
葦の風陶の狸の数多し |
石内 螢子 |
もう一度履きたし白靴勇気出す |
石丸 定悦 |
草笛や小学校の同窓会 |
井上 節子 |
夕明かり蛍袋のたんと咲く |
岩田栄子 |
白靴の笑う園児やドレミファソ |
大木 八重子 |
絵団扇にご機嫌アメリカ娘かな |
岡田 敬子 |
ふるさとの桐の花咲く日暮かな |
加藤 美千枝 |
子を寝かす団扇の風の行き届き |
齋藤さよ子 |
寺からの今年も届く団扇かな |
高橋浩美 |
夕凪ぎて豆腐屋声の近づけり |
堤 悦子 |
子を叱ることも時には茄子の花 |
露木淑子 |
気負らずに休みながらや梅仕事 |
永井えいこ |
素足にも慣れて米研ぐ厨かな |
中田久美子 |
土産へ連れ立ち親子背の団扇 |
日野美恵子 |
万緑や色を競いし鎌倉路 |
長野辰弘 |
椅子ひとつ団扇を振りて招ばれけり |
平井 モト |
潜りけりはや水無月大祓 |
露木華風 |
投稿者: 露木接骨院
2015.10.01更新
藤の花見たさに疲れ忘れけり |
池本美智子 |
鳥賊釣火今宵の夢に誘いたし |
石内 螢子 |
梅雨の空元気出せよと自己暗示 |
石丸 定悦 |
脳トレは楽しいがいい蛙鳴く |
井上 節子 |
朗読の得意な児かな燕の子 |
岩田栄子 |
相模川子らの声する鯉幟 |
大木 八重子 |
駐車場の青空百の鯉幟 |
岡田 敬子 |
兄の忌を修す水無月滑川 |
加藤 美千枝 |
夏大根葉付きのままで届ける |
齋藤さよ子 |
壁打ちのボールの音や梅雨晴間 |
高橋浩美 |
母の名の付いたハンカチローマ字で |
堤 悦子 |
草笛を吹く子真顔を見せにけり |
露木淑子 |
えごの花やシニアばかりの山の宿 |
永井えいこ |
梅雨晴間慣れぬ手つきの靴磨き |
中田久美子 |
皆揃う穫れたてトマト大盛りで |
日野美恵子 |
百の声ついに大凧上がりけり |
長野辰弘 |
花一匁ハンカチーフを貰ひけり |
露木華風 |
投稿者: 露木接骨院
2015.10.01更新
久々に洒落て初夏食事会 |
池本美智子 |
折からのやらずの雨や真菰の芽 |
石内 螢子 |
小出川菜の花ざかり妻と行く |
石丸 定悦 |
葉桜や娘の選ぶミニ仏壇 |
井上 節子 |
春曉や生みたて卵買う列に |
岩田栄子 |
葉桜や御成の門の変わりなし |
大木 八重子 |
若葉風城下に軽トラ市のたつ |
岡田 敬子 |
花二十日平等院の阿弥陀さま |
加藤 美千枝 |
夏帽子勝ち越す後を任さるる |
齋藤さよ子 |
田水引く昼はきまりてにぎり飯 |
佐藤 昌風 |
卯波へと向かう少年足早に |
高橋浩美 |
田水引き露天の湯宿込み合いて |
堤 悦子 |
記念樹や子と連立ちて植木市 |
露木淑子 |
人の世や裏と表に若葉風 |
永井えいこ |
白い靴履きて一歩目恐々と |
中田久美子 |
石垣の島に卯波の立つ日和 |
長野辰弘 |
麗らかやミシンの音の心地よさ |
日野美恵子 |
若葉雨合羽が歩く一年生 |
平井 モト |
のどかさや僧も顔出す躙り口 |
露木華風 |
投稿者: 露木接骨院
2015.10.01更新
引き出しに風船一つ見つけけり |
池本美智子 |
縁日や孫のねだるはゴム風船 |
石内 螢子 |
菜の花を摘みて元気を貰いけり |
石丸 定悦 |
旅立ちの夫渡るよな春の虹 |
井上 節子 |
絵手紙の桜の花の溢れけり |
岩田栄子 |
日曜や風船飛ばす家族連れ |
大木 八重子 |
竹の秋火伏せの神へ代参す |
岡田 敬子 |
分かち合う友のおもたせ花菜和 |
加藤 美千枝 |
春休み泊りの客を川の字で |
齋藤さよ子 |
一雨が促す草引き裏の畑 |
佐藤 昌風 |
竹の秋祖母の命日迎えけり |
高橋浩美 |
村興し名入りの風船配られて |
堤 悦子 |
春の虹言い訳するを覚えけり |
露木淑子 |
春の風手縫いの服のあがりけり |
永井えいこ |
菜の花の香残して旅たちぬ |
中田久美子 |
春の虹もうすぐ園児帰るころ |
長野辰弘 |
知らぬ地に飛んで風船人の輪へ |
日野美恵子 |
残雪や鳥や獣の形して |
平井 モト |
紙風船反魂丹を置きゆけり |
露木華風 |
投稿者: 露木接骨院
2015.10.01更新
介護車や笑顔が素敵春の宵 |
池本美智子 |
水仙や土手に香りの漂いて |
石内 螢子 |
雉子の声ははの享年越えにけり |
石丸 定悦 |
工事場に真っ赤に咲いたチューリップ |
井上 節子 |
麦を踏む親子の会話弾みけり |
岩田 栄子 |
祝宴を京に済ませし春満月 |
岡田 敬子 |
風光る二見の浦に身を清む |
大木八重子 |
佐保姫に男の捌く袱紗かな |
加藤 美千枝 |
街道の松の並木や風光る |
齋藤さよ子 |
春満月大地のいのち目覚めけり |
佐藤 昌風 |
風光る氏神様に手を合わす |
高橋浩美 |
風光る海鼠の壁が人を呼ぶ |
堤 悦子 |
草餅を病める友への土産とす |
露木淑子 |
春眠や慌てふためくははの声 |
永井えいこ |
より高くぶらんこ漕ぎて雲を蹴る |
中田久美子 |
春満月妻の煮物に舌つづみ |
長野辰弘 |
ビル谷間行き交う人や風光る |
日野美恵子 |
飛び石のまだ濡れている日向ぼこ |
平井 モト |
初牛や名人蕎麦にあづかれり |
露木華風 |
投稿者: 露木接骨院
2015.10.01更新
一万歩己に課せる春の朝 |
池本美智子 |
雪明かり昔話に身をゆだね |
石内 螢子 |
畑仕事匂う白梅風の道 |
石丸 定悦 |
雪明り延命治療願います |
井上 節子 |
満開の白梅足を軽くせり |
岩田 栄子 |
山裾や父の植えたる梅白し |
岡田 敬子 |
初句会皆の笑顔に囲まれて |
大木八重子 |
若者の気力が頼み事始め |
加藤 美千枝 |
雪明り何もせぬ日と決めにけり |
齋藤さよ子 |
霜柱踏みて笑顔に合いに行く |
佐藤 昌風 |
時を知る苔むす梅や鎌倉路 |
高橋浩美 |
白梅や猟師に道を尋ねられ |
堤 悦子 |
雪明り吾予の寝顔を見つめけり |
露木淑子 |
椀の蓋開ければ春の立ちにけり |
永井えいこ |
七回忌修す忽ち春立ちぬ |
中田久美子 |
高齢者ばかりの郷にドンド焚く |
長野辰弘 |
雪明り静まり返る街の中 |
日野美恵子 |
初詣で賽銭闇に響きけり |
平井モト |
春立ちぬ酒を抱えて友来たり |
福岡 琢也 |
檀家らに交じりて招ばる初大師 |
露木華風 |
投稿者: 露木接骨院
2015.10.01更新
北風に押されて帰路を急ぎけり |
池本美智子 |
初夢やハングライダー乗りまわし |
石内 螢子 |
煤逃げて又もやバリに夜の更ける |
石丸 定悦 |
愛しみを愛しさ変え初笑 |
井上 節子 |
通学路着膨れ爺に守られて |
岩田 栄子 |
猫叱る遠州訛ちゃんちゃんこ |
岡田 敬子 |
訃の知らせ蜜柑むく手の止まりけり |
大木八重子 |
冬帽子浮雲に乗り兄逝けり |
加藤 美千枝 |
初夢や勝ちっ放しのじゃんけんぽん |
齋藤さよ子 |
一人遊び蜜柑に目鼻描きにけり |
佐藤 昌風 |
時を越え初夢合わせして遊ぶ |
高橋浩美 |
着膨れや口の達者な浜の婆 |
堤 悦子 |
初夢や竜宮城へ招かれて |
露木淑子 |
煮凝りを時折作るははの味 |
永井えいこ |
折鶴に初夢託すあしたかな |
中田久美子 |
雪景色たづねし白馬山動く |
長野辰弘 |
想い出は凍りし蜜柑焼きにけり |
日野美恵子 |
ふるさとの友と晦日の蕎麦啜る |
平井モト |
竜の玉寺の足場の片されり |
露木華風 |
投稿者: 露木接骨院
2015.10.01更新
咳の出てそっと息止め場を離る |
池本美智子 |
鍋料理主役の席に湯豆腐が |
石内 螢子 |
岬道まわれば石蕗の花盛る |
石丸 定悦 |
音楽会困り果てたる咳のでて |
井上 節子 |
忙わしなき一日の終る柚子湯かな |
岩田 栄子 |
年惜しむ愛用歳時記繕いて |
岡田 敬子 |
阿夫利嶺や湯豆腐囲み義父偲ぶ |
大木八重子 |
ありがとう湯舟に浸る夜長かな |
加藤 美千枝 |
湯豆腐や何でも話せる夜の友のいて |
齋藤さよ子 |
待つ事もこれ又楽し冬桜 |
佐藤 昌風 |
湯豆腐や頃合い忘れしゃべり講 |
高橋浩美 |
杖をつく暮らしに慣れし冬椿 |
堤 悦子 |
山茶花や無事に終わりし水抜きの |
露木淑子 |
炉を囲む家族の仲間猫のいて |
永井えいこ |
窓拭きや日射し背に受け年惜しむ |
中田久美子 |
冬銀河我が歩む道探しけり |
長野辰弘 |
過ぎし日や句集をめくり年惜しむ |
日野美恵子 |
咳ばらい無言の叱咜示しけり |
平井モト |
車窓からみかんの山の大合唱 |
福岡琢也 |
耳を炊く小春の日和たまはりぬ |
露木華風 |
投稿者: 露木接骨院
2015.10.01更新
恙無し空一面の冬茜 |
池本美智子 |
樹氷照る天の恵みと思いけり |
石内 螢子 |
空からのカナダの秋を楽しめり |
石丸 定悦 |
初時雨ゆったり刻を味わえり |
井上 節子 |
蕎麦を刈る土に温もり残りけり |
岩田 栄子 |
木の葉髭夫の検査に付き添えり |
岡田 敬子 |
蒲団干す日向のにおい心地よき |
大木八重子 |
台風や年に一度のダンスデモ |
加藤 美千枝 |
鶴を折る小夜の時雨をききながら |
齋藤さよ子 |
背伸びして冬の茜を仰ぎけり |
佐藤 昌風 |
一日や事なく仕舞う冬茜 |
高橋浩美 |
冬茜水平線の濃かりけり |
堤 悦子 |
バスを待つあいだ焚火の輪の中に |
露木淑子 |
落葉焚く少し気になる物忘れ |
永井えいこ |
手拍子や焚火を囲む朝稽古 |
中田久美子 |
冬茜眼下に富士を従えり |
長野辰弘 |
子等集う焚火のにおい嗅ぎつけて |
日野美恵子 |
音のなき通り過ぎたる小夜時雨 |
平井モト |
時雨来てみんな駆け出す交差点 |
福岡琢也 |
膝折れば話したくなる草もみぢ |
露木華風 |
投稿者: 露木接骨院